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新聞連載小説『聖痕』は予言の書だった?
朝日新聞朝刊の連載小説、筒井康隆氏の『聖痕』が終わった。
若いころから、筒井康隆氏の作品のファンだったので、
毎日楽しみに、第一回目から欠かさず読み続けてきた。
238回で了となったが、私には237回目の下記の文章については、
私が常日頃思っていることと100%共感、同感することなので、
「よくぞ書いてくれました!」と読みながら拍手を送ってしまった。
更に付け加えれば、古語の多用も勉強になった。

また、勝手に推測するに、
この小説の主題はこの部分に集約されていたように思えてならない。

なお、私には文才の一欠片も無いので、
敢えてここに一部を引用させていただくことにする。
最終回の238回目やその前のストーリーを読みたい人は、
単行本化されたら買って読んでね・・・。

「この災害と原発事故で、ぼくは人類の絶滅する時期が、
想像されていたよりもずっと早まって近づいてきたように思うんだ。
車の両輪のようになって自走してきた科学技術文明と
資本主義経済の破綻が今同時に起こっている
ことは間違いないところなんだし、
ヘーゲルがナポレオンの勝利を歴史の終末への転回点としたのとは
ちょっと違うけどこの大震災がまさに終末への折り返しの
時点だったんじゃないかとぼくは思うんだ。
今を境にして人類の衰退が始まり、
そして滅亡するんだという認識は災害以後多くの人が持った筈だが、
あまり誰も言わないよね。これからどうするかを、
誰かが考えなきゃいけないと思うんだ。
これからはやはり、リビドーや複合観念の呪縛から脱した高みで論じられる、
静かな滅びへと誘い、闘争なき世界へと教え導く
哲学や宗教が必要になってくるだろうね。
その場合にはナショナリズムを排除しなければ、
その布教を世界に敷衍することはできない筈だ。
どうせ滅びるなら仲良く和やかに滅びに到ろうではないかと諭すんだ。
飢餓による資源の奪いあいやナショナリズムが残るとしても、
キリスト教や仏教みたいに理想だけは高く掲げ掲げなきゃね。
日米関係もTPPも領土問題も最終的には食糧問題に包含され収斂される。
世界国家に領土は不必要という認識にまで登り詰めれば、
残り少ない食べ物を分けあいながら、
幸福に、そして穏やかに滅亡していけるだろうよ。」



ただ、弟の祖父殺しについては最後まで彼の罪の贖いについて
詳細に踏み込まなかったことが少々不満ではあったが、
自己を犠牲として人類の罪を負ったキリスト=聖痕をもつ主人公の
贖罪羊(スケープゴート)故のことなのでありましょうか・・。
seikon
もう既にキャピタリズムは死にかけて幸追うほどに迫る終末
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tag : 筒井康隆 聖痕

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Author:千風
気が付けば、シニア.........。 老眼鏡無しには新聞も本も読めず、 体の各部位が少しづつ、 壊れゆく 今日この頃、 この世での 残り時間を思うと、気持ちだけはアセアセ、ジタバタ、 ドタバタ。 心に反比例して 体の動きは うだうだ、だらだら、 とろとろ、のんべんだらりん、だらだらりん・・ついでに座布団に つまづいて すってんころりん。 ころころりん・・。 そんな明日をも知れぬ シニア女が老いと死の狭間で 揺れ動く、 切なくも哀しい乙女心。 じゃなかった・・(^_^;) 「お婆心?」を 時には超真面目に、 また或る時はユーモラスに、 独断と偏見思考で綴っています。
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