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「お母さん早く死んでよ!でも....やっぱり長生きして!」老親介護の揺れ動く心と人生の正解について。
寝たきりの96歳の母親を介護している友人(60代女性)の
介護者としての言い知れぬ苦悩を、長距離電話で約2時間ほど聴いた。

彼女の母は今日はデイサービスに行っており、
明日からは3日間のショートスティの予定なので
やっと、束の間の休息が取れそうだという。


介護保険法が施行される、その数年前、
彼女の母親が脳出血で倒れて寝たきり状態になった。
彼女は3人姉妹の三女であるが、姉妹間で話合った末に、
姉妹の中で唯一の独身ということで止む無く会社を辞め、
母親の介護の為に郷里(九州の某県)に戻った。


彼女は私が会社員をしていたときの同僚であり、
40数年来の付き合いがある大切な友人でもある。
郷里に戻ってからは筆まめな彼女はよく絵手紙をくれる。
私も近況を知らせる絵手紙の返事を書く・・。の関係を続けていて、
携帯電話もパソコンも持たない彼女とのアナログなやり取りは
私には心地のいいひとときとして愉しませて貰っていたのだが、
最近彼女からの絵手紙の回数が減ったのをいぶかしく思っていたら、
彼女が膠原病を発症し、一人での24時間介護は肉体的に限界・・
とのことで、昨年末に近くに住んでいるすぐ上の姉(商売人)
の家に母を引っ越しさせ、昼間はヘルパーさんに来て貰い、
夜間は彼女が自分の夕食を済ませて後に姉の家に通い、
夜間専門介護人のような形として、紙おむつ交換の為だけに通っているという。
その夜間の紙おむつ交換であるが、母親がほんの少しの排尿をしただけでも
すぐに「気持ち悪い・・早く紙おむつを替えて・・」というので、
約1時間おきに起きなければならず、
紙おむつ代への経済的な面での負担に加え、
寝不足と私自身の病気の悪化で私のほうが母よりも早く死にそうよ。
と自嘲気味に笑いながらもひどく嘆いていた。

そして、「本当は口には出してはいけないことだとは思うけど。」
と前置きした上で、
「真夜中におむつ交換で頻繁に起こされるときは、
「お母さん!あなたの介護で失われた私の人生の時間を返して!
もう、いい加減に早く死んでよ!と思い。
お母さんの状態が穏やかなときは、
でも....やっぱり、もっともっと長生きして!
と思う気持ちが常に交錯しているの....
私って親不幸でどうしょうもない娘なのかしら?
それとも、これが当たり前の感情で私が恥じる必要はないのかしら?
それにね。いい歳をして恥ずかしいんだけど、
今頃になって、生涯独身を通したせいかしら?
生きる意味とかを考えることがあるの。私どこか変かしら?」と、
切々と介護の窮状訴えながら、私に人生への答えを求めて来る。

親の介護経験のない私には何と答えて良いものやら判らなかったが、
私の場合、亡き母が郷里の特養に入所していたときには、
もっともっと会いに行けばよかった・・
もっともっと手紙を出せばよかった・・
もっともっと母の思いを共有しておけばよかった・・
と今でも後悔と自責の念に苛まれていることと
後悔の無い人生などは有り得ないことを伝え、
「Sちゃんは今まで一人でお母さんの介護を頑張って来たじゃない。
私なんかに比べたら、Sちゃんはスゴイことを成し遂げたと思うわよ。
それから、人間は必ず死ぬのよ。Sちゃんのお母さんもあなたも私も・・
あとは運命に任せるしかないんじゃない?」としか言えなかったが、
彼女は「そうよね。それが正解なのかもねぇ。
ナスちゃんに思いをぶちまけてスッキリしたわ。
また突然電話するかもしれないけど、
そのときはまた私のしょうもない愚痴を聴いてね。
今日は2時間も時間を割いてくれてありがとう。」
と言って彼女は電話を切った。


だが、彼女には言わなかったが、
私は人生に真実の意味での正解などはないし、
生きる意味探しも無駄だと思っている。
人間は常に人生の道に迷い、心は常に惑い、
言い知れぬ不安という絶望に苛まれながらも抵抗の手段すら見いだせない。
そして、肉体という器は無慈悲にも淡々と壊れゆき、
速度を増して死という未知の領域に向かっているのみである。
人間の数だけ生きる意味も違い、個々の納得する人生の正解も違う。
然るに、心肺機能と脳の機能が停止し、死と認定されたならすべてが「無」になる。
その無になる直前に、つまりは人生の最期に自分に正解と思い込ませることができれば
それが正解であり、その人なりの生きた意味を見出したことになる。
それでも納得いかなければその人の人生は不正解の生だったと・・
ただそれだけのことなのではないだろうか?

ただ、私と同様に生の残り時間が短くなってきたSちゃんには、
心が柱時計の振り子のごとくに揺れ動こうとも、
まだ今ここに生きているという彼女自身の生の時間を大切に有意義に過ごして欲しい・・。

老いるとは辛く切なきものなりき激しき老いも静かなる老いも
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テーマ : 今日のつぶやき。 ジャンル : 日記

tag : デイサービス ショートスティ 介護保険法

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Author:千風
気が付けば、シニア.........。 老眼鏡無しには新聞も本も読めず、 体の各部位が少しづつ、 壊れゆく 今日この頃、 この世での 残り時間を思うと、気持ちだけはアセアセ、ジタバタ、 ドタバタ。 心に反比例して 体の動きは うだうだ、だらだら、 とろとろ、のんべんだらりん、だらだらりん・・ついでに座布団に つまづいて すってんころりん。 ころころりん・・。 そんな明日をも知れぬ シニア女が老いと死の狭間で 揺れ動く、 切なくも哀しい乙女心。 じゃなかった・・(^_^;) 「お婆心?」を 時には超真面目に、 また或る時はユーモラスに、 独断と偏見思考で綴っています。
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