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「はだしのゲン」松江市小中校で閲覧制限。その裏には「捏造反日極左漫画を撤去せよ」と某団体からの抗議活動が繰り返されていた。
昨日の朝刊に『「はだしのゲン」小中校で閲覧制限 松江市教委「描写が過激」』
の記事が載っておりましたです。
その理由はと言うと、

朝日新聞 8月16日付け朝刊より引用

広島での被爆体験を描いた、漫画家の故中沢啓治さんの代表作「はだしのゲン」(全10巻)が、
昨年12月から松江市内の市立小中学校の図書館で
子どもたちが自由に見ることができない閉架の状態になっていることが分かった。
市教育委員会が作品中の暴力描写が過激だとして、各校に閲覧の制限を求めた。


 市教委によると、描写が残虐と判断したのは、旧日本軍がアジアの人々の首を切り落としたり、
銃剣術の的にしたりする場面。子どもたちが自由に見られる状態で図書館に置くのは不適切として、
昨年12月の校長会で全巻を書庫などに納める閉架図書にするよう指示したという。

 現在は作品の貸し出しはしておらず、教員が校内で教材として使うことはできる。
市の調査では市立小学校35校、中学校17校のうち、約8割の図書館がはだしのゲンを置いている。

 はだしのゲンをめぐっては昨年8月、「ありもしない日本軍の蛮行が描かれており、
子どもたちに間違った歴史認識を植え付ける」として、
小中学校からの作品の撤去を求める陳情が市民から市議会にあった。

 12月の市議会教育民生委員会で審査した結果、「議会が判断することには疑問がある」
と全会一致で不採択になった。
複数の委員から「大変過激な文章や絵があり、教育委員会の判断で適切な処置をするべきだ」
との意見が出たため、市教委があらためて協議し、閉架を決めたという。

 市教委の古川康徳副教育長は「作品自体の価値は高いので撤去するつもりはないが、
子どもたちが自由に読むには配慮しなければならない部分がある」と説明している。


 作者の中沢さんの妻ミサヨさん(70)によると、中沢さんは生前、
「戦争や原爆を食い止めるためには、子どもにも残酷でもその悲惨さを伝えるしかない。
ゲンは子ども向けに描写をやわらげたが、実際の残酷さはあんなもんじゃない」と語っていたという。

 松江市教委の対応について、ミサヨさんは「信じられないし、悲しい。
戦争や原爆の悲惨さや痛みがわかっていないのではないでしょうか」と話した。


 ■作品の本質見抜く力信じて

 広島で平和活動に取り組むNPO法人「ANT―Hiroshima」代表の渡部朋子さん(59)は
「残虐なシーンは確かにあるが、
子どもたちは『困難に負けず強く生きる』という作品の本質を見抜く力を持っている。
子どもたちを信じて自由に読ませてあげてほしい」と語った。
(藤家秀一、武田肇)


 ◆キーワード

 <はだしのゲン> 昨年12月に死去した中沢啓治さんが、6歳の時、広島で被爆し、
父や姉、弟、妹を亡くした体験を基に描いた自伝的作品。
73年に週刊少年ジャンプ(集英社)に連載を始め、
単行本は汐文社版など650万部を超すベストセラーとなり、約20カ国語に翻訳されている。
昨年度からは広島市の平和教育の教材に使われている。核軍縮・不拡散の必要性を伝えるため、
日本政府が核不拡散条約(NPT)の加盟国に英語版を配布したこともある。





だそうでございますようですが・・・ 



そして、本日の朝刊の「天声人語」によると、

『市議会への陳情が発端らしい。ゲンが「間違った歴史認識」を子どもに植え付けるから、
撤去すべしという内容だった。』

と書いてありましたですが、「天声人語」の執筆者は、
誰が陳情したのかを当然知ってるはずなのに肝心要な部分は書いてはいない。
毎月3925円も払っている購読者としては、そこが一番知りたいのですってば!

私には小中学生の子を持つ一般の松江市民が、
「間違った歴史認識」が理由で陳情したとは思えないので
早速調べたら、あ~ら!やっぱりそうだったのね・・。
と私が予想した通りの○○会が出て来た。
陳情したのは、その○○会島根支部だそうだが、
○○会支部は各都道府県に置かれているらしいので、
他の県支部でも同じ様な陳情?をしているのだろう・・。
だが、他の行政の教育委員会は陳情という圧力に屈せずに
「はだしのゲン」を閉架することなく、
堂々と図書室に置き、子どもたちのために貸し出しを続けて欲しい。




今は、おばはんとおっさんになってしまった我が子どもたちが小学生のときに、
良書ということで、図書館で借りてきて、一緒に読みましたですが、
戦時の体験者である祖父母と父母たちから、くどいほど話を聴かされていたので、
暴力描写が過激だなんて全然思わなかったし、
ましてや、「間違った歴史認識」なんて考えもしなかったわよ。

子どもたちも口を揃えて、
「ママ―!原爆ってとっても怖いんだね・・。
ずーっとずーっと、戦争が無くて、今みたいな平和が続くと良いねママ!」
としおらしい感想を述べておりましたですわ。


私が思いまするに、
「見てはいけない!」と言われたり、閲覧や貸出しを規制されればされるほど、
怖いもの見たさで、どうしても見たくなる欲望を抑えきれなくなるのは、
大人も子どもも同じでございましょ。
「はだしのゲン」を学校の図書室で借りられなければ、買ってでも見るでしょうよ。



でも、○○会の陳情という形の抗議を受けて
松江市教育委員会
が昨年の12月から「描写が過激なので小中校で閲覧制限」
という理由をこじつけていたことには、おったまげたわよ!

何巻だったかは覚えてないけれど、
昭和天皇を批判してる部分があったので、
松江市教育委員会は「描写が過激云々・・」を口実にして、
本当はそこが気に入らないのだろうか?
と昨日の時点では勝手な推測をしていたのでありますが、
今日初めて、松江市教育委員会による
「はだしのゲン」の小中校で閲覧制限の事実が判りましたです。

いよいよ松江市を発端に過激右翼による検閲推進が始まるのかと、
思うと末恐ろしい気がしないでもありませんが、
過去を振り返ると、敗戦後68年を経た今でもなお、
某国家機関による目に見えない形での検閲は累々と続いておりますゆえ、
「用心するに越したことはない」社会であることは事実ではあります。
どこが民主主義国家なのでありましょうか・・?
それに、いくら表向きの理由として「描写が過激」だから、
見せない!措置を取っても、
人類が存続する限りはこの地球から戦争も
宗教観の違いによる民族間紛争も暴力も無くなりません。
今のエジプトの政情のように・・。
だからこそ、事実は事実として見せる、
教えるのが本当の教育なのではないのでしょうか。


子どもたちにとって、
老いて病気で亡くなったお爺ちゃんやお婆ちゃんの御遺体は
綺麗に死化粧が施されていて、普通に眠っているようにしか見えません。
今の子どもたちは戦争や原爆で死んだ人間の姿は写真では観ることができても、
実際に観ることは物理的には不可能です。
世界的ベストセラーである日本の誇るマンガの「はだしのゲン」さえ、
見せない!となると、無菌室で純粋培養されたクローン人間のような、
無味無臭で無感動でゾンビのような子どもたちが
増えてゆくような気がしてなりません。
陳情?された方々は、
国家の言いなりになる子どもを作りたいのでありましょうが、
いろいろな考え方、価値観で構成されているのが社会というもの。
自分たちの思うようにならないからと言って、
強引な圧力もどきの陳情は善良な市民の反発を招きます。
ちなみに、作者の中沢啓治さんは、
子ども向けに描写を抑えて描いているとは言うてはります。

私は「はだしのゲン」は、日本の子どもたちにはもちろん、
世界の子どもたちにも、大人の方々にも、
もっともっと、読んで欲しい本だと思っています。


さてと・・孫たちは丁度今は夏休み。
宿題も終わったようなので、「はだしのゲン」全10巻を
アマゾンで買って送って上げようかしらん・・。(*^^)v

それから、松江市教育委員会には日本全国から
抗議電話が殺到していて、職員の方3人が
てんてこ舞いでご応対されていらっしゃるらしいですわ。

次は何処の県の何処の教育委員会の
「はだしのゲン」小中校で閲覧制限のニュースが入ってくるのでしょうかねぇ。


峠三吉『原爆詩集』より

八月六日

あの閃光が忘れえようか

瞬時に街頭の三万は消え

押しつぶされた暗闇の底で

五万の悲鳴は絶え

 

渦巻くきいろい煙がうすれると

ビルディングは裂け、橋は崩れ

満員電車はそのまま焦げ

涯しない瓦礫と燃えさしの堆積であった広島

やがてボロ切れのような皮膚を垂れた

両手を胸に

くずれた脳漿を踏み

焼け焦げた布を腰にまとって

泣きながら群れ歩いた裸体の行列

 

石地蔵のように散乱した練兵場の屍体

つながれた筏へ這いより折り重なった河岸の群れも

灼けつく日ざしの下でしだいに屍体とかわり

夕空をつく火光の中に

下敷きのまま生きていた母や弟や町のあたりも

焼けうつり

 

兵器廠の糞尿のうえに

のがれ横たわった女学生らの

太鼓腹の、片目つぶれの、半身あかむけの、

誰がたれとも分からぬ一群の上に朝日がさせば

すでに動くものもなく

異臭のよどんだなかで

金ダライにとぶ蝿の羽音だけ

 

三十万の全市をしめた

あの静寂が忘れえようか

そのしずけさの中で

帰らなかった妻や子のしろい眼窩が

俺たちの心魂をたち割って

込めたねがいを

忘れえようか!
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テーマ : ひとりごとのようなもの ジャンル : 日記

tag : 歴史認識 中沢啓治 クローン人間 ゾンビ

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Re: タイトルなし
くるりん様。こんばんは。

友人に松江市出身の人がいます。
「こんなことで故郷が注目されるなんて複雑な心境だわ・・。」
と言っていました。

それから、数年前になりますが、夫の故郷からの帰りに
新幹線を途中下車して広島平和記念資料館に行きました。
日本人なら老若男女を問わず、原爆ドームを含めて
一度は訪れるべきところだと思いました。

私も、くるりん様のおっしゃるように、
子どもは気持ちの切り替えが早いと思います。

いつも、コメントありがとうございます。(^_-)-☆


問題の松江市に住んでいます。面影の薄い
県が 訳のわからない問題で すっかり
有名になってしまいました。原爆資料館で
恐ろしい展示物を見学しても 子供さんは
気持ちの切り替えが早いです。大人の
感覚で 決めつけては いけませんよね。
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プロフィール
Author:千風
気が付けば、シニア.........。 老眼鏡無しには新聞も本も読めず、 体の各部位が少しづつ、 壊れゆく 今日この頃、 この世での 残り時間を思うと、気持ちだけはアセアセ、ジタバタ、 ドタバタ。 心に反比例して 体の動きは うだうだ、だらだら、 とろとろ、のんべんだらりん、だらだらりん・・ついでに座布団に つまづいて すってんころりん。 ころころりん・・。 そんな明日をも知れぬ シニア女が老いと死の狭間で 揺れ動く、 切なくも哀しい乙女心。 じゃなかった・・(^_^;) 「お婆心?」を 時には超真面目に、 また或る時はユーモラスに、 独断と偏見思考で綴っています。
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