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爆笑エンディングセミナー体験記 其の1。入棺体験をさせてくれたら、この葬儀社で葬儀をしてもいいけどよ・・高齢者はゴネ得で生きるべき?
今回、生まれて初めて、
葬儀ホールを所有する某葬儀会社のエンディングセミナーに参加してきた。
参加者の年齢層は40代~80代と思しき男女28名(男性10名、女性18名)。
本来は事前予約申し込み制なのだが、或る80代男性は
事前予約申し込み制ではなくて、当日受付でもいいのかと思った。
と飛び込み参加していた。

葬儀会社にとっては事前予約申し込みであろうが、
飛び込み参加であろうが、
80代の男性であれば近い将来において
確実に葬儀という金儲けの対象である。
飛び込み参加を断るわけがないわよね・・。(^_^;)





先ずは、葬祭ディレクターの司会で
厳かな雰囲気で始まったエンディングセミナー
開口一番、講師である葬祭ディレクターは
「人は嫌でもいずれは死ななければなりません・・。
元気なときにご自分や親御様のエンディングの準備をしておくことで、
そのときに慌てなくて済みます。
もし、エンディングに関して何の準備をしていないときに、
ご親族やご家族の方がお亡くなりになって、
気が動転しているときにですね。
病院と提携している葬儀業者にご遺体搬送を任せてしまうと、
そのままずるずると葬儀までお任せして、
後々、とんでもない料金を請求されることが多いのですが、
当社は明朗会計ですので、そういうことは絶対にございません。」
と強調する。

その後、延々と当社は他社に比べて
如何に良心的な葬儀社であるかということや、
他社との違いを繰り返していたが、
参加者はと見渡すと、
ご夫婦で参加した数組も含めて、他の人たちも初対面にも関わらず、
隣り合わせた人とのコソコソおしゃべりに熱心で
半数の人は講師の話など聞いちゃいない。
それでも、30分ほどの直葬家族葬一般葬の基本費用の話の後、
「オプションについては実際に
皆様の目で見てみないと分かっていただけないでしょうから・・」
と、7人づつのグループに分かれて、
ゾロゾロと死出の旅路へのリハーサルを兼ねた
館内見学へと歩を進めることになるのであります。


その飛び入り参加の80代男性は左卜全氏似で、
見た目にはおとなしくて優しそうなご老人に見えたのだが、
テーブルを挟んで私の前に座ったときから、
両隣に座っていたオバサマたちに話かけ、
誰も訊きもしないのに、自分からペラペラと生い立ちなどを話し始め、
風貌とイメージに似合わず、
チャキチャキの江戸っ子で話し好きな人だということと、
年齢は87歳であるということが分かった。
偶然にも飛び入り参加の左卜全翁は私と同じグループに入ったのだが、
彼にとっては身に迫っている真面目?な終活であればあるだけ、
3時間のエンディングセミナー中、
最後の最後まで笑わされっぱなしだったのであります。
そして、本来ならば厳かな雰囲気の中で受講を受け、
行動すべきであるはずの
エンディングセミナーは真逆の方向性になり、
この後も見学先の各部屋で爆笑の渦が巻き起こるのでありました。


ちなみに私が振り分けられたグループは、
男性は左卜全翁が一人で他は50代~80代の
オバサマたちでした。
中には、見るからにシワクチャなお婆様もいたが、
お婆様とて、私にとっては人生の先輩なので
敬意を表してオバサマにしておきます。

そして、適当に振り分けられた私を含むグループの7名は
人生の大先輩である左卜全翁を先頭にして、
館内見学へと出発したのでありますが、
最初に見せられた部屋は見本のお棺置き場だった。

案内人が、「パンフレットに表示してある基本料金のお棺ですと、
このお棺になります。」と桐の棺の説明をする。
他にも布張りの棺が数棺立て掛けてあったが、
布張りお棺になると、
オプションとして1万円~10万円の追加料金が発生するらしい。
そりゃあ、見た目は布張りのほうが高級に見えるが、
オバサマたちは口々に同じ言葉を発した。

「どうせ、燃やしちゃんだから、私はこの桐のお棺でいいわ。
布張りのお棺を選ぶのって
わざわざ、一万円札を燃やすのと同じことじゃない?」

「そうよそうよ!どうせ燃えちゃうんだから、
有り合わせのレースのカーテンでもお棺の上に被せておけばいいのよ!」
とオバサマたちが言いたい放題の賛同の意を表しているとき、
傍らでは左卜全翁が案内人になにやら訊ねていた。

「兄さんよぉ。ここでは、
よくテレビで観る入棺体験つうのはさせてもらえねぇのかい?
オイラが死んだら兄さんの会社で葬儀をすっからよぉ。
どうでぃ?特別サービスとして入棺体験をさせてくれねぇかい?
それに、この中ではオイラが一番先に彼の世に逝くことは間違いねぇべ?
今日、ここに来たのも何かの縁だでョ、どうしても入棺体験をしてみてぇんだよ。」
それに、帰りによぉ、オイラの葬儀見積もりを出してもらうからよぉ・・」
と、切々と懇願していたが、
案内人は額に大粒の汗をかきながら、
「申し訳ございませんが、
当社のエンディングセミナー入棺体験は入っておりませんので・・
誠に申し訳ございません・・それは出来かねます。」
とひたすら頭を下げるのみ。
 

その傍で見本のお棺の値踏みをしていたオバサマたち・・

「あらやだ、身長が175センチ以上の人は
普通サイズのお棺じゃ入らないから、
オプションで3万円増しの大型サイズのお棺でなきゃダメらしいわよ。」

「やだ~!なんでもかんでもオプションばかりなのねぇ!」

「大丈夫よ。背の高い男性だって、膝を曲げさせて入れれば
普通サイズの一番安いお棺でも入るわよ。」

「じゃあ訊くけど、死後硬直しちゃってたら、どうすればいいのよ?
無理矢理に膝を折るの?」

などと、初対面にも関わらず、旧知の友のごとくに
ワイワイガヤガヤとやっていたオバサマたちではあったが、
自然に耳に入ってくる案内人と左卜全翁の話を聞き付け、
案内人に向かって、

「あーら、そんなケチなことを言わずに
入棺体験ぐらいさせてあげれば~!」

「わたしたちだって体験ではなて、
いずれは本当に入るのを承知の上でこのセミナーに参加しているんだから、
一番お迎えの近いこのお方(左卜全翁)のご希望を叶えてあげたら!」

などと好き勝手なことを言い始め、左卜全翁の肩を持ち始めた。

そして極めつけは、左卜全翁に次いでの高齢者であろうと推測される
高そうなブランドスーツを着こなし、美しい銀髪を靡かせながら、
常にお上品な風情を醸しだしていて、
今まで言葉少なに理路整然と構えていた岡田嘉子氏似のオバサマが、
「皆さま。わたくしたちは、こちらの会社のご好意で
セミナーに参加させていただいている身分です。
そのような、無理なことをおっしゃってはいけません・・
ということは、重々に分かってはおりますが、
でも・・そうは言いましても、
わたくしもこちらの方(左卜全翁)の次ぐらいに
彼の世にいく身と致しましてはですね、
この方(左卜全翁)はこちらで葬儀をするとおっしゃっているのですから、
生前サービスの一環として、
この機会に入棺体験ぐらいさせておあげになったら・・と思いますの。」
と口を挟んできた。

案内人は、しばらく考え込んでいたが、
主任の地位にある葬祭ディレクターらしく、独断での判断も可能なのか、
「それでは今回だけは特別ということで、
この方だけには入棺体験をしていただきますが、
他のグループの案内人とセミナー参加の方々には
くれぐれもご内密にお願いします・・。」
と私たちのグループに釘を刺し、左卜全翁だけの例外入棺体験が可能になった。

グループの中では、多分・・あの世からのお迎えが一番近く、
また入棺体験をさせてくれたら、
口先では確実にこの葬儀社で盛大な葬儀上げると言い張る
左卜全翁の為にだけ、案内人が基本料金に入っている
一番安い桐のお棺に手をかけたら、オバサマの中の一人が・・・

「あ~ら、あなた、商売っけがないわね。
せっかくだからこのお棺にしてあげなさいよ。」

と言って、壁に立て掛けてある
一番高い超豪華な布張りお棺(10万円のオプション付き)を
勧めるのでありました。

案内人にとっては、煩いオバサマたちと左卜全翁は、
いずれは自分の勤める会社で葬儀を上げてもらうための宣伝を、
エンディングセミナーと巧妙に名前を変えて呼び込んだ餌に、
自ら食いついてきた大事な未来のお客様でもある。(笑)

そのとき、お上品な岡田嘉子媼が、優雅な身のこなしで、
他の人に見られにようにとの配慮だろうか・・
ササッとお棺ルームのドアを閉めた。
さすがに年の功でありますね。(^^;)


案内人は「そうですか・・・・」と既に諦め顔になり、
オバサマたちもウンショ!ウンショ!と掛け声を掛けながら協力し、
超豪華な布張りお棺を部屋の床にそっと置いたのでした。

オバサマたちは、左卜全翁に
「さぁ!早く入ってみて、寝心地を教えてね!」
などと、近い未来に彼が誰かの手で入れてもらうであろう超豪華な布張りお棺に
左卜全翁が靴を脱いでシズシズと自分の足で入棺するのを見守るのでした。

そこへ、彼(か)のお上品を絵に描いたような岡田嘉子媼が、
コホン・・とお品のある咳払いをしたかと思うと、

「この際ですもの・・
わたくしも入棺体験をさせていただきとうございますわ。
お願いできますかしら?」

と言いいだしたからさぁ大変。

他のオバサマたちも「わたしも!わたしも!」
と挙って入棺体験を希望したのでした。
もちろん、私も・・(笑)


この辺から某葬儀社の参加無料のエンディングセミナーに
参加させて頂いているのか?それとも参加してやっているのか?
が分からなくなってきたようで、
偶然私が入れさせられた即席のグループに
ある種の群集心理が芽を吹いたのでしょうか・・。

今回はまだ序章であり、館内見学における行く先々での
大笑いと喧騒の絶えないエンディングセミナーは次回に続きます。

終わりとは始まりの日なのかもしれぬ終活の場は笑顔に溢れし
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テーマ : ひとりごとのようなもの ジャンル : 日記

tag : エンディングセミナー 直葬 家族葬 一般葬 左卜全 岡田嘉子 入棺体験

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プロフィール
Author:千風
気が付けば、シニア.........。 老眼鏡無しには新聞も本も読めず、 体の各部位が少しづつ、 壊れゆく 今日この頃、 この世での 残り時間を思うと、気持ちだけはアセアセ、ジタバタ、 ドタバタ。 心に反比例して 体の動きは うだうだ、だらだら、 とろとろ、のんべんだらりん、だらだらりん・・ついでに座布団に つまづいて すってんころりん。 ころころりん・・。 そんな明日をも知れぬ シニア女が老いと死の狭間で 揺れ動く、 切なくも哀しい乙女心。 じゃなかった・・(^_^;) 「お婆心?」を 時には超真面目に、 また或る時はユーモラスに、 独断と偏見思考で綴っています。
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