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余命半年・・満ち足りた人生の終わり方
医療関係者ではない一般人には、
人が死に至る病に犯されて、
最期を迎えるまでのプロセスに接するチャンスはそんなにない。
私自身もこの歳まで生きてきて、
看取りの場に遭遇したのは2回(祖母二人)だけである。
それも幼稚園のときと小学生のときだったので、
記憶はそれほど鮮明ではない。


この本のテーマは緩和医療である。

緩和医療とは、
(生命(人生)を脅かす疾患による問題に直面している患者およびその家族の、
QOL(人生の質、生活の質)を改善するアプローチである。
苦しみを予防したり和らげたりすることでなされるものであり、
そのために痛みその他の身体的問題、 心理社会的問題、
スピリチュアルな問題を早期に発見し、
的確なアセスメントと治療を行うという方法がとられる(WHOの定義文2002より)。
緩和ケア(palliative careパリアティブ・ケア)とも。)


日本人の主な死因別死亡数の割合(平成20年-厚労省)

に因ると、悪性新生物が30%である。
つまり、日本人の約3人に一人が、「がん」で死なねばならない。
患者本人はもちろんだが、
愛する人が死にゆく様を手をこまねいて見ていなければならない家族も辛いだろうな・・
と思う。

いずれ訪れる私の死病が、悪性新生物かどうかは今は判らないが、
がん検診を受けるべきか?受けざるべきか?で迷いに迷ったあげくに、
結局は受けないでいる私が「余命半年」と言われる確率は3分の1ある。

末期がんを宣告されてからでは、
到底読めそうもないと思われる重いテーマの本なので、
今のうちに読んでみた。

血縁者にがんで亡くなった人がいる人や、
私のように、がん検診の度に毎回精密検査を言い渡された経験のある人が、
前もって読んでおけば、
そのときには少しでもアタフタしなくて済むことは確実だと思う価値ある本である。

尚、末期のがん患者に投与される医療用麻薬の世間の誤解についても
鋭く指摘している。
そして、がん患者が死に至るまでのプロセスと、
残される家族の心構え等が丁寧に判り易く書いてある。

さて・・・
肉体が「がん」で息を引き取るというプロセスだが、
余命が週単位になると、一番多い症状は、痛みよりも、
なんとも形容のし難い全身倦怠感らしい。

P236より
傍から見ていても、この「身の置き所がないような」
全身倦怠感は患者にとって恐ろしく辛いものだと理解できる
(なので鎮静がオプションにない医者にかかると、
最後は全身倦怠感にさいなまれることになる。
だが残念ながら、
正しく終末期の鎮静が行える医者のほうが圧倒的に少ない。)


すべてのがん患者が本に書いてある通りに最期を迎えるわけではないらしいが、
5年ほど前に入院していたときに、
病友の「余命が週単位」の3~5週間前の状態をつぶさに見ていた。
(というよりも、同室なので見ざるを得なかった。)
その病院には緩和医療の専門医はいなかったので、
どういう緩和医療処置が施されていたのかは知る由もないけれど、
見た目の状態はまさしく、この本に書いてある通りであった。


話を私の周囲に戻すと、
女性の方が死に対しては潔く、男性は最後まで医療用麻薬や鎮静を拒否し、
治癒?や延命を目指して頑張る人が多い・・・。


それに、10年後には団塊世代は72歳から74歳になり、
確実に多死社会が到来する。
緩和医療の専門医がもっともっと増えて欲しいと切に願う。



「満ち足りた人生の終わり方」ねぇ・・・。
若き緩和医療専門医が「誰にでもやがて訪れる死への心得」を
解りやすく説いているという貴重な本ではあるが、
私はまだまだ人生修業も準備も足りないようで、
10%ぐらいしか心の準備はできていない。
せめてあと30年は時間が欲しいわ。
110213r
死の棘に刺されつ惑ふ冬の日に儚き一生(ひとよ)のエピローグ記す
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Author:千風
気が付けば、シニア.........。 老眼鏡無しには新聞も本も読めず、 体の各部位が少しづつ、 壊れゆく 今日この頃、 この世での 残り時間を思うと、気持ちだけはアセアセ、ジタバタ、 ドタバタ。 心に反比例して 体の動きは うだうだ、だらだら、 とろとろ、のんべんだらりん、だらだらりん・・ついでに座布団に つまづいて すってんころりん。 ころころりん・・。 そんな明日をも知れぬ シニア女が老いと死の狭間で 揺れ動く、 切なくも哀しい乙女心。 じゃなかった・・(^_^;) 「お婆心?」を 時には超真面目に、 また或る時はユーモラスに、 独断と偏見思考で綴っています。
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