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“多重介護”担い手たちの悲鳴---現在、高齢のご両親様を介護中の彼女が言いました・・。『ときどきね。認知症の父が徘徊に出て、遠くの街まで行ってしまって、そのまま帰ってこないで...って、思うことがあるの。』
昨夜のNHK「クローズアップ現代」では「多重介護」を取り上げていましたが、
私の身近で身につまされる実例があります。

今から半年前、7年来のプー友(プール友だち)であるA子さん(独身 61歳)が、
ご両親様(88歳と85歳)の介護のために、
まだローンの残っている2DKの自宅マンションを売り払い、
隣の市の実家に戻りました。
高校を卒業後、同じ会社で定年まで勤め上げ、
やっと自由と趣味(海外旅行とソシアルダンス)に
没頭できる時間を手に入れた矢先に発生した介護問題です。


A子さんのご尊父様は初期の認知症で、
今まではご母堂様が面倒を見ていられたそうですが、
その母親も半年前に脳梗塞で倒れ、左半身麻痺の後遺症が残り、
ご尊父様のお世話ができなくなりました。


彼女には他にも姉妹(姉と妹)がいますが、他県に嫁いでおり、
こちらも姉妹共に、義父母様の介護中とかで、
一日たりとも家を空けることは叶わず、
両親の近くに住んでいて独身で時間があるのは彼女だけ・・という理由で、
必然的に彼女がご両親の介護の担い手になるしかなかったのです。


ご両親共々、50歳を過ぎた頃から、
「私たち夫婦は、寝たきりにでもなったら、
老人ホームに入る予定でいるから、
一切、子どもたちの世話になる気はない。」
と常々豪語していらっしゃったそうなのですが、
実際に介護を受けなければならない身になったら、
「住み慣れた家から離れたくない!この家で死にたい!」
と口を揃えて言うようになったそうです。

初めは介護保険でのヘルパー派遣とデイ・サービスで
なんとかできると安易に考えていたそうですが、
現実は甘くなかったそうです。

食事もトイレも着替えも時間はかかるけれど、
なんとか自力でできる母親はともかくとして、
最近ではご尊父様の認知症による行動が問題で、
24時間監視が必要になるつつある状態らしいです。

それでも、月に2~3度は、デイ・サービスに両親を送り出し、
急いで電車に飛び乗り、通い慣れたプールで、
気心の知れた仲間たちとひと泳ぎをして、
ア~、スッキリした~♪と言いながら、
笑顔で介護のために隣の市の実家に帰っていきます。

そんな彼女が小声で本音を言います。
『ときどきね。父が徘徊に出て、遠くの街まで行ってしまって、
そのまま帰ってこないで...って、思うことがあるの。』


そこで私は答えました。
「私もね。この間、夫と話し合ったのよ。
もしも、どちらかが認知症にでもなって、徘徊で行方不明になったら、
一応、捜索願いの届け出はするけれど、
なるべくなら、遠~~~くの知らない街まで行って、その街で保護されて、
その街の行政のお世話で、その街の老人施設に入れてもらって、
死ぬまでそこにいることにしましょうよ。
もし、万が一にでも、記憶が戻って自分と家族の名前や住所、
電話番号を思い出したとしても、
誰にも言わないで黙ってることにしましょ。
家に戻ってきたとしても、介護してくれる人はいないし、
現段階では認可保育園に入れない待機児童は約2万人らしいけど、
特養入居待機高齢者は約50万人・・ってことは?
2025年頃には待機高齢者は何百万人になっていて、
先ず、私たちの年代では、要介護5に認定されても、
どこの特養にも入れないわ。
だから、認知症になって、徘徊で家から出て行ったら、
探し回ることは止めて、行方不明になるのがお互いのためよ・・。
ただ、踏切で電車だけは止めないでね!賠償金を払えないから!」
って。

A子さんは、なるほど、「その手があるわね!」とつぶやきつつも、
認知症になったら、踏切で電車だけは止めるな!と言われても
無理な相談よね・・と大笑いしていました。


介護保険制度の改悪で、平成15年4月からは、
介護の必要度が比較的軽い要支援1・.2の訪問介護と
デイ・サービスは市町村の地域支援事業に移され、
特別養護老人ホームの新規入居者は、原則として要介護3以上に限定する。
と決定しています。
kaigo
本日、11月11日は『いい介護の日』だそうですが、
現在、特別養護老人ホームへの入居待ちは、
全国で50万人を超えるのだとか。
保育園に入れない待機児童数とは雲泥の差です。
市場原理主義の日本では、子どもは大切だけれど、
老齢年金や障害年金だけが主な収入源である高齢者は、
生産性も購買力もありませんので、
現政権下では金食い虫である寝たきりや認知症の高齢者は
社会のお荷物的な存在でしかないのでしょう。
ですが、そういう日本を創り上げたのは、
どんな目に遭わされても、どんなに酷いことをされても、
それでも尚、未だに自公政権を支持する多くの高齢者の方々なのかもしれません。
(もちろん、全員とは言いませんけど・・・)

この日本という国の政府は、高齢者や障害者の人権はおろか、
あらゆる人命の尊重や尊厳に関しては放棄している!としか言えない施策ばかりで、
治癒不可能な死に至る病に自らが罹患しようとしている気がします。

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テーマ : シニア・エッセイ ジャンル : 日記

tag : 多重介護 認知症 介護保険制度 いい介護の日 市場原理主義

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Author:千風
気が付けば、シニア.........。 老眼鏡無しには新聞も本も読めず、 体の各部位が少しづつ、 壊れゆく 今日この頃、 この世での 残り時間を思うと、気持ちだけはアセアセ、ジタバタ、 ドタバタ。 心に反比例して 体の動きは うだうだ、だらだら、 とろとろ、のんべんだらりん、だらだらりん・・ついでに座布団に つまづいて すってんころりん。 ころころりん・・。 そんな明日をも知れぬ シニア女が老いと死の狭間で 揺れ動く、 切なくも哀しい乙女心。 じゃなかった・・(^_^;) 「お婆心?」を 時には超真面目に、 また或る時はユーモラスに、 独断と偏見思考で綴っています。
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