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脳梗塞の後遺症で半身が不自由な人とプールに同行して思ったこと・・彼女は体を機敏に動かせない分、普段の暮らしの時間の流れはスローですが、そういう生き方こそ本来の人間の生き方なのだと気付かされました。
一昨日、プー友3人で澄み渡った青天の元、
今年初めてのスイミングに行ってきました。

昨年末のスイミング後の井戸端会議で、
「たまには他のプールにも行きたいよね♪」
ということで話がまとまり、
話に乗った3人(私、半身が不自由なA子さん(61歳)、
おせっかいバアさんのB子さん(63歳)が、
レジャーランドを兼ねた某区のプールに行くことに相成りました。

問題は、3人の中で一番若いA子さんの身体状態です。
彼女は脳梗塞の後遺症で左半身が不自由で、
左足には装具も付けています。
そして、目的のプールまでは、
地下鉄→バス→バスと乗り継がなくてはならず、
一番遠距離なのです。

健常者が5分で歩ける距離をA子さんは25分はかかります。
そして、歩くことはリハビリだからと歩くことに執着していて、
どんな遠くでもバスが通らない道は歩き通します。
そこで前もって、バスの乗り場、時刻表、地図を
プリントアウトして渡しておいたのですが、
現地集合の約束の時間にA子さんは現れません。

10分程過ぎて、私のケータイに連絡があり、
今やっとバスを降りてそちらに向かっています。
との連絡がありました。
待つこと20分。施設の入り口の中にいた私とB子さんの目に、
特徴ある歩き方のA子さんの姿が見えて来ました。

最高気温が13度もある暖かな日だったとはいえ、
顔からは炎天下を歩いて来たかのような大量の汗を流している
A子さんを見て、約束の時間に遅れまいと、
不自由な体を頑張らせて余程急いだのだな・・
と想いが過ぎったのでした。

それでも、負けず嫌いのA子さんは、
「遅れてゴメンネ。もし、足手まといだったら、
独りで行動するから二人で先に行ってて!
わたし、独りには慣れてるから。」

などと言うじゃあ~りませんか。

初めて来た施設で、ほんの1センチの段差でも、
転倒する可能性があるA子さんを放っておける訳がありません。
私もB子さんも、それを承知で来たのですから。
それに、近くの駅まで迎えに行こうか?との申し出を断り、
よくぞここまで独りで辿りついたわね・・と感心したのでしたが、
彼女にとっては、それが日常なのです。
そう・・スローな日々こそがです。




そこで、A子さんの歩調に合わせて受付に向かい、
利用券を買おうとしたら、
受付のお姉さんが、私たち3人の顔を身比べつつ、
「皆様は60歳以上でよろしいですか?
シニア割引で、おひとり様200円になります。」

一緒にいたB子さんが突然、素っ頓狂な声を上げました。

「ウッソ―ッ!ワタシ、60歳以上に見える?」(>_<)

受付のお姉さん。
顔色も変えずに「ハイ、見えます。」

B子さんは白髪もマメに染め、メイクもばっちり!
洋服もいつも若々しい柄を着ていて、
よもや、自分が60代に見えるとは思っていなかったようで、
かなりショックを受けていたようでした。

私は普段は「あなたは50代にしか見えないわよ」などと
持ちあげていますが、如何せん・・・体型がトドなのです・・・(笑)

私はと言えば、なにしろ白髪を染めてないので、
70代に見られなくて良かった。と思っただけでした。(笑)


そんなこんなで、泳いだり、流れるプールで遊んだり、
ジャグジーで体を休めたりと、
帰りまで、転んでも安全なプールの中(A子さんは泳げる)以外は、
すべて3人一緒に行動し、約2時間、
初めての施設での水遊びを楽しんだのでした。

その後、ギャラリーでの食事中の会話で、
A子さんは普段から大変な思いをして生きているんだ・・
ということが、今まで以上によく分かり、そのことと同時に、
「どうしてもっと前に言ってくれなかったのよ!
友達なんだから、もっと甘えなさいよ!」
の想いをますます強くしたのでした。


例えば、A子さんが普段、いつものプールに来るときは、
昼食用にコンビニでおむすびとペットボトルのお茶を
買ってくるそうなのですが
独りで食べるときは、左手がマヒしていて全く使えないため、
おむすびは袋から出したら、右手と口と歯を使って、
セロファンを剥がし、苦労して片手だけで海苔を巻いて、
やっと食べることが出来るのだそうです。
ペットボトルも片手だけでは開けられません。
やはり、キャップ部分を歯で抑え、
右手でボトルをひねって開けるのだそうです。
股に挟んで開けることも何度も試したそうですが、
左半身に力が入れられないため、ダメだったそうです。

そして、今日のように、両手の使える友人が目の前に二人もいて、
至れり尽くせりで、コンビニのおむすびの海苔を
食べやすいように巻いてくれて、
ペットボトルのお茶のキャップを取ってくれて・・

「ハイ、工場で作られた愛のこもっていないおむすびに、
私が海苔を巻くときに愛を注入して美味しく変身させたおむすびですよ~♪」
とか、
「私が淹れるお茶には到底かなわない、こちらも工場産の粗茶ですが、
キャップを開けるときに愛の魔法をかけて、銘茶に仕上げましたのよ。( ^^) _U~~
どうぞ召し上がれ~♪」

などと、愛あるユーモアを添えて渡してくれるだけで、
彼女にとっては、味気ないコンビニのおむすびが、
最高級の素材を使ったおむすびと、
極上の味のお茶に変わるのだそうです。

全く想像だにしなかった、その言葉を聞いて、
そうだったの?知らなかった!それだけで嬉しいものなの?
と、私とB子さんは心の中でウルウル(;_;)したのでした。


人は皆、自然の摂理には逆らえず、歳を重ねれば、病気にもなるし、
体もあちらこちらが壊れてきます。

私も今年は60代も半ば・・加齢とともに体の動きが、
目に見えてスローになって来たことを自覚しています。
マインド面では若い人に負けないつもりでも、体に忍び寄る老いは、
個体差はありますが、どうすることもできません。


そこで思ったのです。
A子さんのように、普段の暮らしの時間の流れがスローであれば、
気持ちだけはせっかちな私でも、
マインド的には死に急ぐこともなくなります。
そして、動作だけに関わらず、何事においても、
スローな生き方のほうが本来の人間の生き方なのだと
教えられた気がします。

この国では、1980年代のバブル景気を境に
経済成長戦略は過去の遺物となり得たにも関わらず、
未だにアホなサイコパス宰相が、
下々の民の命の尊厳と日々の暮らしよりも
大企業に利益を齎すことだけを是とする経済至上主義を
最優先事項としています。
多分、このスタンスは自公政権下では変わりません。





ゆりかごから墓場まで」を国や行政に支えてもらえず、
既に日本国民と思われてはいないであろう、
高齢の域に達した名も無き貧しい庶民や社会的弱者においては、
体力に余力のある高齢者が介助や介護を必要する高齢者の支えとなり、
お互いに助け合いながら、老いを心豊かに生きつつ、
そして、やがてはその生を全うするために、
気の合う身近な高齢者同士が、持ちつ持たれつで、
相互扶助の関係を早めに構築していくしかないのかもしれません・・。

そんなことを考えた2015年の年初めの冬の一日でした。

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テーマ : シニア・エッセイ ジャンル : 日記

tag : 経済至上主義 社会的弱者 相互扶助 経済成長戦略 ゆりかごから墓場まで

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Author:千風
気が付けば、シニア.........。 老眼鏡無しには新聞も本も読めず、 体の各部位が少しづつ、 壊れゆく 今日この頃、 この世での 残り時間を思うと、気持ちだけはアセアセ、ジタバタ、 ドタバタ。 心に反比例して 体の動きは うだうだ、だらだら、 とろとろ、のんべんだらりん、だらだらりん・・ついでに座布団に つまづいて すってんころりん。 ころころりん・・。 そんな明日をも知れぬ シニア女が老いと死の狭間で 揺れ動く、 切なくも哀しい乙女心。 じゃなかった・・(^_^;) 「お婆心?」を 時には超真面目に、 また或る時はユーモラスに、 独断と偏見思考で綴っています。
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