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本来なら喜ぶべきはずの90代の老親の長寿は、子に経済的負担が伸し掛る故に、思わず「お母さん早く死んでよ!」と叫んでしまった60代友人の老いの現実は、自己責任なのか?はたまた政治の貧困が所以なのか?
昨日、40年来の友人たち3人と久しぶりに会った。
各人の生存確認と近況報告を兼ねてのありふれた質素な食事会ではあるけれど、
それぞれの老親に加え、自身の老いに対して、
深刻な状況に陥っている者が二人(S子とY子)いた。
今日はその中の一人であるS子の事例です。


S子(66歳 未亡人 子無し)の母親は要介護4の93歳で、
移動は車椅子使用のほぼ寝たきり。
一年前にやっと老健から費用の安い特養に入居できたが、
母親が相部屋はイヤ!というので個室に入居させた。
個室差額費用が半端ではないほどの金額がかかるらしい。
加えて高齢のせいで何度も誤嚥性肺炎で入退院を繰り返している。

S子の母親は自営業だったため、老齢年金も微々たる額。
今までは母親の預貯金を取り崩して、
老健と特養の入居費用と入院費用に当ててきたが、
もう母親の預貯金も残り僅か・・これ以上長生きされると、
S子自身が経済的負担を強いられることになるため、
なんとか、相部屋に代わってもらうように母親に懇願したが、
母親は「私のお金はまだたくさんあるはずよ」と聞き入れてもらえない。
そこで、預かっている通帳の残高を見せたら、
「S子、あなたね、私のお金を勝手に使ってるでしょ!?」
と言われて頭に血が上り、
思わず、口に出してはいけない言葉。
「お母さん、早く死んでくれなきゃ、私の生活が破綻するのよっ!」
と叫んでしまったのだとか・・

母親は、普段は「早くあの世のおじいさんにお迎えに来て欲しいわ~♪」
と口癖のように言っているにも関わらず、
実の娘に「早く死んでよ!」と言われたことのショックからか、
大声で泣き出し、いったい何事かと泣き声を聞きつけた介護職員が来て、
なんとかなだめてくれて、
その場はS子が
「お母さん、ごめんなさい。ついカッとなって、
心にもないことを言ってしまいました。
ごめんなさい、ごめんなさい」と何度もあやまったけれど、
母親の怒りは収まらなかったらしく、一切口を聴かなくなったので、
それ以来、週一で通っていたお見舞いを中止して、早や3ヶ月が経つと言う。
お見舞いに行こうが行くまいが、また、母娘ケンカにも関係なく、
特養の入居費用は容赦なく口座から差し引かれる。
このままでは、今後1年も経たずして、母親名義の口座はマイナスになる。
その後のことを考えると、これ以上母親に長生きされたら、
S子の生活資金の遺族年金の3分の2は母親のために使わざるを得なくなり、
彼女自身の老後そのものも破綻する。

あのとき、興奮状態で叫んでしまった「お母さん早く死んでよ!」の言葉も、
冷静になって考えると、自責の念とかなんとかの理屈よりも、
現実問題として、お母さんにこれ以上長生きされたら
一人娘であるS子が全負担しなければならなくなり、
「もしかして、わたし、母より先に家で餓死しているかも・・」などと言い出す始末。

私は母親名での生活保護申請を勧めたのですが、
S子は「考えておくわ」と言ったきり、生活保護は恥とでも考えているのか、
その話には乗ってきませんでした。

人生の決定権を持つのはS子です。
私にはどうすることもできないので、生活保護の話は止めましたが、
喜ばしいはずの長寿も長生きすればするほど、
本人も家族も貧困の連鎖に陥ってしまうという現実・・。

こういう事例は果たして自己責任なのでしょうか?
それとも、根本は政治の貧困なのでしょうか?
私の意見はもちろん後者です・・。

日本国憲法第25条

条文

第二十五条[1] 
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。


私には、国は「すべての国民のすべての生活部面について、
社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進」
に務めているとは到底思えませんが・・

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テーマ : シニア・エッセイ ジャンル : 日記

tag : 日本国憲法第25条

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プロフィール
Author:千風
気が付けば、シニア.........。 老眼鏡無しには新聞も本も読めず、 体の各部位が少しづつ、 壊れゆく 今日この頃、 この世での 残り時間を思うと、気持ちだけはアセアセ、ジタバタ、 ドタバタ。 心に反比例して 体の動きは うだうだ、だらだら、 とろとろ、のんべんだらりん、だらだらりん・・ついでに座布団に つまづいて すってんころりん。 ころころりん・・。 そんな明日をも知れぬ シニア女が老いと死の狭間で 揺れ動く、 切なくも哀しい乙女心。 じゃなかった・・(^_^;) 「お婆心?」を 時には超真面目に、 また或る時はユーモラスに、 独断と偏見思考で綴っています。
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