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水俣病から放射能汚染元年のその後を考える。
朝日新聞の夕刊「ニッポン人・脈・記」で、「水俣は問いかける」の連載が終わった。
「問いかける」の意図は水俣病から原発事故の汚染のその後を考えようよ・・だと私は思っているが、
私もその意図通りに毎回読む毎に福島第一原発事故のその後・・を想起させられてしまった。

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水俣病とは、Wikipediaから・・・。
環境汚染による食物連鎖によりひきおこされた人類史上最初の病気であり、
「公害の原点」といわれる。(2009年9月4日朝日新聞)
1956年に熊本県水俣市で発生が確認されたことがこの病名の由来であり、
英語では「Minamata disease」と呼ばれる。
この後、新潟県下越地方の阿賀野川流域で昭和電工が起こした同様の公害病の病名も水俣病であることから、
これを区別するために前者を熊本水俣病、後者を第二水俣病または新潟水俣病(にいがたみなまたびょう)
と呼称する。
ただし、単に「水俣病」と言われる場合には前者を指す。
水俣病、第二水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそくは四大公害病とされ、
日本における高度経済成長の影の面となった。


水俣病の発生が確認されたのが1956年・・。
あれから55年の歳月が流れたが、和解までの長い道程と、
何の罪もないのに水俣病に犯された人々の苦しみを思うとやり切れなさだけ去来する。
チッソが垂れ流したメチル水銀は人々の神経系統を犯し、多くの人々を不幸にしたが、
国と熊本県とチッソ側は長年月、認定を拒否し続け、渋々認定をしても賠償金を出し渋った。
今もなお、政府は水俣病事件の実際の患者数を隠蔽しているという人もいる。


そして今、図らずも放射能汚染元年となってしまった2011年。
先日の新聞には「福島市の子ども達、検査した10名全員の尿から放射性物質(セシウム)が検出」
の記事が載っていた。
この暑い時期に長袖、長ズボンで登校し、外遊びもさせて貰えない子どもたちがいる。
加えて、彼らには内部被曝の可能性もある。

将来、福島第一原発近隣の住民に放射性物質に因る影響が出て大勢の人が訴訟を起こすだろう。
だが、放射性物質に汚染された人々に晩発性放射線障害が現れたとしても、
水俣病と同様に国や東京電力は因果関係の立証が難しいとか、
御用学者を雇って、なんたらかんたら在りもしない理由を付けて、
何が何でも認定を拒み、何が何でも賠償金を出し渋るのは目に見えている。
ちなみに、個体差はあるが、チェルノブイリでは5~8年後から、
特に子どもたちに晩発性放射線障害=ガン発症数が増え始めたそうである。

発生から55年を経た水俣病認定裁判と、
66年を経たヒロシマナガサキ原爆症認定裁判が今なお続いている現状を見聞きするにつけ、
晩発性放射線障害が顕著に出現した場合、
因果関係の有無の証明にいったいどのくらいの時間を必要とし、
完全和解までどのくらいの年月を必要とするのか?と考えてしまった。
線量計がないので測りようはないが、私が住む首都圏にもホットスポットはある。


今現在福島第一原発事故に因る放射性物質から避難している人々は、
今後何十年も、否、子々孫々の代まで、
気が遠くなるような時間を放射能汚染と闘い続けなければならなくなり、
水俣病と同じように現世の苦界の中で喘ぎ続けなければならなくなる。

「原発さえなければ・・・」とよく紙面で見るが、
国策と称した利権に群がって利益を得る人々に騙され、
交付金という上辺だけ超甘い砂糖でコーティングされたアメを舐め続けた人々と、
アメの欠片さえ舐めさせてもらえずに中に入っていた毒だけを舐めさせられ、
原発事故から避難せざるを得なかった人々の
2者をまったく同一の土俵に上げることはできないが、
それでも、いつも痛い目を見るのは、
下々の者であるという社会の構図は昔も今も変わらない。


再稼働寸前だった佐賀県の玄海原発が総理の命令のストレステストで稼働できなくなったが、
この時期に・・
玄海町の町長はずいぶん原発再稼働に意欲的だなぁ?何か特別な理由があるのだろうか。
と思っていたら、なんのことはない。町長は九電が発注する玄海原発の工事と、
町への交付金による無用な施設受注企業(親族が経営する岸本組)の大株主であるという。
玄海原発再稼働容認の返事をしたときも、「全て国が責任を持つなら」と、責任転嫁していた。
ついでに書けば、佐賀県知事も九電社員から慣例として個人献金を受けていたそうな。

そりゃあ、「原発利益共同体」であれば、
そして、万が一の時の責任を全て国に押しつけられるのであれば、
県民や町民や原発の近隣住民のことより自分の利益を優先するのは当然だわね。
それにもっともっと美味しい餌である大量票もおまけで付いてくる。


原発利権に群がる人々は、口先だけでは命の重さを言うが、
頭の中では庶民の命のことなどなんとも思っていない。
そして、理性だと思い込んでいる己が歪んだ感情に支配されていることにさえ気付きもしない。
一昨日発覚した、九州電力の玄海原発稼働に際しての「やらせメール」こそが、
「理性だと思い込んでいる己が歪んだ感情」そのものではないだろうか。
九電の或る協力会社の良心のある人からの内部告発で発覚したそうだが、
このような「やらせメール」は運よく内部告発者がいなくて発覚しないだけで、
常態化しているのだろうと思う。
やらせメールを転送した人々に罪の意識などはまったく無かったに違いない。
むしろ、「今こそ出世のための愛社精神の出しどころだ・・」とでも思っていたのだろう。

本来、人間の理性は過去の教訓をバネにして、同じ過ちは二度と繰り返さないが、
我々は日々理性と感情の間をゆらりゆらりと行ったり来たりしている。
そして、残念ながら感情という部分では何度でも同じ過ちを繰り返す。
だが、「原発利益共同体」優先の政官財の人々は、理性などかなぐり捨てて、
自己の利益の為ならなんでもする。
そして、そのことを過ちや悪いことだなどとは頭の中を掠めもしない。
そういう環境で生きているのでそれが当たり前になっているのである。


震災の際の秩序正しさを世界から称賛された東北の人々の礼儀正しさは尊敬に値するが、
何もかも行政に任せて黙する時期は過ぎたと思う。
行政なんてマニュアルでしか動かないし、決して庶民の味方などではない。

感情ではなく理性で、今後は声を大にして行政に文句を言い、国と東電に抗議をし、
裁判等の行動を起こさなければ、不知火の人々が辿った苦難の道のり以上に、
晩発性放射線障害に因るガン発症(個体差はあるが・・)と
風評被害と差別に苦しまなければならなくなる。
それに長年月、国と東電に良いようにあしらわれることを覚悟しなければならなくなる。


それでも、原発難民となってしまった不条理極まりない身の上を日本の経済成長の、
また東北復興のための犠牲者として受け容れられますか・・。

もうすぐ震災後4ヵ月目になろうとしている。
「右に習え」が好きで、節電!節電!とお上に協力的な名も無き庶民は、
将来的に「貧しくても脱原発」と「経済成長のための原発推進」のどちらを選択するのだろう?
私はもちろん、元々貧しい庶民なので「貧しくても脱原発」でございますわよ。

豊穣の海が苦海に変わりゆき慟哭のごとき海鳴り聴こゆ
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tag : 水俣病 イタイイタイ病四日市ぜんそく 原発症 賠償金 チェルノブイリ 水俣病認定裁判 ヒロシマ ナガサキ ホットスポット 原爆症認定裁判

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Author:千風
気が付けば、シニア.........。 老眼鏡無しには新聞も本も読めず、 体の各部位が少しづつ、 壊れゆく 今日この頃、 この世での 残り時間を思うと、気持ちだけはアセアセ、ジタバタ、 ドタバタ。 心に反比例して 体の動きは うだうだ、だらだら、 とろとろ、のんべんだらりん、だらだらりん・・ついでに座布団に つまづいて すってんころりん。 ころころりん・・。 そんな明日をも知れぬ シニア女が老いと死の狭間で 揺れ動く、 切なくも哀しい乙女心。 じゃなかった・・(^_^;) 「お婆心?」を 時には超真面目に、 また或る時はユーモラスに、 独断と偏見思考で綴っています。
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